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Crypto Chart Girl #1 幻舞; Genbu 他3点

hiromayaの新しいNFTコレクションを発表します。

【コレクション概要】
コレクション名: Crypto Chart Girl

相場と美人画を融合した、Crypto Chart Girl(略称: CCG)のコレクションを展開します。

【hiromayaのこれまでの活動】
僕は現代美術家として活動していますが、もともとは東京藝大で日本画を学んでいました。その後、シュトゥットガルト美術アカデミーに留学し、現代アートの世界に足を踏み入れました。

留学中から、僕は一つのテーマに心惹かれていました。それは「相場」。特に、株や為替の動きをアートに取り入れることに興味を持ち始めました。

このテーマを選んだのには、深い背景があります。2011年3月11日、東日本大震災が起こった時、僕は東京の池袋に住んでいました。その2ヵ月後にはドイツに留学する予定で、新たな生活への期待と、突如訪れた震災の現実が交錯していました。

震災直後、東京の人々は驚くほど平静でした。帰宅困難者は静かに歩き、多くの人々は翌日も普通に会社へと出勤しました。
だけど震災の数日後、福島第一原発の水素爆発のニュースが流れた瞬間、その静けさは崩れました。池袋の駅、普段ならせわしなく歩いているサラリーマンが、みんな立ち止まり、その映像を見て呆然としていたのを今も鮮明に覚えています。

そして、その心の変動が為替相場にも影響を与えました。3月11日の相場は穏やかでしたが、3月15日の爆発以降、ドル円チャートは乱れ、激しい動きを見せました。このことから、相場とは単なる数字の動きではなく、人々の心情、感情が現れていると感じました。

僕が相場を描き続ける理由はここにあります。通貨や株価という「価値」を通して、僕たちの感情や心の動きが真実のままに観測されています。これは、僕たちの感情の歴史そのもの。この相場をアートとして刻んでいくこと。それが僕の使命だと感じています。

【なぜNFTアートをリリースするか】
これまでデジタル作品は、アート界で発展が遅れていました。デジタル作品は容易に複製が可能であるため、コレクターは財産としてアート作品をコレクションする際に、デジタル作品を購入することをためらう傾向がありました。
そのデメリットもあって、デジタルアーティストはBtoB(出版物やメディアの一部としての受注製作)に活動の場が限定されていました。

しかし、NFTの登場により、デジタル作品の所有権が明確になったことで、価値は爆発的に上がり、第一次NFTアートバブルが起きました。現在は、バブルが一服していますが、パリの近代美術館ポンピドゥー・センターもクリプトパンクなど人気NFTアートのコレクションがされており、欧米を中心にこれらのデジタル作品の芸術的価値の研究がされています。
まだ日本のアート業界ではNFTに懐疑的な姿勢ですが、今後、デジタルアートの飛躍的な発展は間違いありません。
僕は自分自身の活動のさらなる展開をするため、NFTアートへ本格的に参入することを決めました。

【コンセプト】
このCrypto Chart Girlには「相場と美人画」というコンセプトの下、コレクションが制作されています。

・美人画とは
僕はこれまで東京藝大で日本画を学んでいましたが、日本画には「美人画」という、美しい女性を描くジャンルがあります。

この美人画は江戸時代前期から始まり、最初は浮世絵として、そして近代以降は日本画や洋画で発展してきました。当時は、遊女やお店の看板娘など、実在する美しい女性が題材にされていたようです。今でいうグラビア写真のような存在だったのかもしれません。それがその時代の美のスタンダードを形作り、人々を魅了してきました。

明治以降は日本画や洋画でさらに発展しました。有名な美人画家としては、上村松園や甲斐荘楠音などが挙げられます。また、アニメや漫画でもこの文化は引き継がれ、美少女が表紙やイラストに描かれるようになりました。

実は、この美人画は日本特有の文化であり、海外ではあまり見られないスタイルです。例えばドイツでは、美しい女性が描かれる人物画は少なく、男性が描かれることが多いです。ドイツのペインターに「なぜ男性を描くのか?」と聞いたところ、「力強さを表現するため」との答えが返ってきました。つまり、日本の絵画が美しさを求めていたのに対して、ドイツは力強さを求めていたのです。

先ほど、当初の美人画は一種のブロマイド写真のような扱いであるとお話ししましたが、現代の美人画は、特定の人物を描いているわけではなく、無名のモデルであったり、または画家の空想によって作り出された架空の女性であることが多いです。これは、観る人が絵の中の女性に特定の人物を想像させないようにするためです。このアプローチによって、観る人それぞれの感情や心情にリンクさせ、作品と鑑賞者との新たな物語が生まれるのです。

このような美人画と鑑賞者との相乗効果は、欧米の現代アートではあまり見られないスキームであり、日本独自のアートとして発展していると思います。

・相場=「虚構の花鳥風月」

日本のアートにおいて、「花鳥風月」は非常に重要なキーワードです。この言葉は自然の美を称賛し、詩や歌を詠む風雅な活動を指し、古くから絵画のテーマとして用いられてきました。山水画、花鳥画、浮世絵、そして美人画などに、この精神が反映されています。これらの作品からは、人々が四季の変化を敏感に感じ取り、それぞれの季節の美しさを楽しんでいる様子が見て取れます。

特に美人画においては、女性の姿を中心に花や鳥、美しい風景などの自然の要素が組み込まれ、作品に深みをもたらしています。このような表現を通じて、鑑賞者は画中の女性の感情や思考を探る手がかりとなります。

私は、人間の感情が織り成す歴史を、相場を通じて描いてきました。世界で起きる様々な出来事が相場に影響を与え、時には穏やかなリズムを奏で、時には激しい波を生み出します。春の訪れのように心が暖かければ、相場もまた優しい曲線を描くでしょう。しかし、戦争や災害が起きれば、相場のチャートも乱れ、歪な形を現すでしょう。

私はこの現象を「虚構の花鳥風月」と称し、それを美人画と組み合わせて表現することを試みました。画中の美女と相場の動きが一つの物語を紡ぎ出し、鑑賞者の心に新たな想像の種を蒔くのです。この方法を通じて、人々の心の動きと相場との関係を、より深く、そして直感的に感じる手助けをすることができればと思います。

私の作品が観る者の心に残り、彼らの感情や経験を思い出させ、そして深く考えるきっかけとなることを願っています。

【コレクションのこだわりについて】
このコレクションでは、デジタルとアナログの融合を試みています。画面に描かれている女性は、透明水彩を用いて水彩紙に繊細に描かれており、相場のチャートはデジタル上で表現され、作品に複雑で斬新なタッチを加えています。

水彩の自然なにじみや手作業の温かさは、作品に深い情緒をもたらし、鑑賞者に特別なアート作品としての価値を感じさせます。日本の伝統的な美人画と相場のチャートが交錯することで、アナログとデジタル、芸術と心理が二層のレイヤーとして作品に奥行きを与えています。

このコレクションの作品は、PFPの形式で作成されており、SNSのプロフィール画像としても使用できます。作品を通じて、皆さんの心に新しい風景を描き出し、豊かな感受性を呼び覚ますきっかけとなることを願っています。

【1stシリーズについて】
この新コレクションの1stシリーズでは、4点の作品をリリースします。Crypto Chart Girlのキービジュアルを鮮明にし、クオリティを一層向上させました。厳選された主要な相場を取り上げ、コレクションのコンセプトを明確に伝える試みを行っています。このシリーズを通じて、独自のアプローチとメッセージが皆さまにしっかりと伝わることを願っております。

各作品についてお話します。

1 幻舞 – Genbu

2023年のビットコインと米ドルの相場の推移です。初めは米SECの訴訟による悪材料が影響し、ビットコインは低調なスタートを切りました。しかし6月には、複数の金融機関が暗号資産市場への参入を表明。ビットコインの価格は急速に上昇し、新たな年初来高値を記録しました。

だが、8月に入ると、価格は急激に下落。トレーダー達はマクロ経済の不透明さや、米国債利回りの上昇による潜在的リスクを懸念しているようです。この相場の動きは、ボリンジャーバンドという、価格の変動が大きいほど、グラフが広がる特徴を持つインジケーターと共に視覚的に表現されています。

この相場の荒波を、物思いにふけるブロンドの女性と共に描かれています。市場の動きの背後にある人々の思惑や感情を、女性の表情やボリンジャーバンドの増幅を通じて、視覚的に感じることができる一幅の絵画として描かれています。

2 天河 – Amanokawa

2023年における米ドルと日本円の相場を描いた作品です。この為替相場は日本円の現在の状況をもっともよく知ることができます。2022年から続く大幅な円安相場は一旦下落するも2023年からまたじりじりと円安方向へ向かい、2022年の円安水準を超えようとしています。一目均衡表と呼ばれるインジケーターも描かれており、チャートと織りなす形はまるで天の川の様です。この作品には、日本のサブカルチャーを象徴する女子高生の姿も描かれています。

3 夢魅 – Yumemi

新型コロナウイルスの影響を受けた2019年後半から2020年の日経平均株価を描いています。新型コロナのパンデミックにより、世界的な不安感が頂点に達し、2020年2月から3月にかけてコロナショックと呼ばれる大暴落が起きました。しかし、その直後に投資家の間で楽観的な見方がされ、継続的な買い戻しが起こり、株価は以前よりも高い水準へ高騰していきました。まるでこれは夢の中の朦朧とした意識の中で誘惑をされているかのよう。これを覗き込む妖艶な女性とともに描きました。

4 金碧 – Konpeki

これは2021年におけるイーサリアムと米ドルの相場です。暗号資産ブームにより、2021年5月にイーサリアムは大きく高騰を見せました。しかし、テスラがビットコインの決済を停止したことや、中国政府の暗号資産の規制を行ったことで、一気にブレーキがかかり結果と、まるで中国の山水画のような形を描きました。これに見返りの女性が添えられ描かれました。

【コレクションの展望について】
このコレクションでは、「シリーズ」という枠組みが採用されています。今後のリリース計画では、いくつかの作品が1つのシリーズとして公開される予定であり、2ndシリーズ、3rdシリーズと続いていく予定です。これにより、各シリーズはそれぞれ独自のテーマやスタイルで統一され、新しい物語や視点が鑑賞者に提供されます。

過去のジェネラティブアートは、無作為で大量の作品を生成する方式であったのに対し、このコレクションでは各シリーズごとに明確なテーマが設定され、高いクオリティが求められます。その結果、各作品はプレミアムな価値を持ち、鑑賞者の心に深く訴える存在となるでしょう。

この新しいアプローチは、アートの鑑賞に多様性と新鮮さをもたらし、鑑賞者が作品とより深く繋がり、感じる機会を提供します。それぞれのシリーズが異なるテーマやスタイルを持つことで、鑑賞者の感性が豊かになり、新しい視点が育まれることを期待しています。

【hiromayaの略歴】
1983年 岡山県生まれ
2009年 東京藝術大学(日本画)卒業
2011年 東京藝術大学大学院(日本画)修了
2011年 芸術留学のため渡独
2014年 吉野石膏美術振興財団 在外研修助成
2017年 シュトゥットガルト美術アカデミー 修了
2019年 シュトゥットガルト美術アカデミー ホルガーブンク教授の下でマイスターシューラ―取得

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